大会最終日、女子3m飛板飛込決勝に金戸と宮本が出場。金戸は体格では欧米の選手圧倒的に劣るも正確な踏切と切れのある入水で他を圧倒し見事銅メダルを獲得した。若干オーバーした205Cを除いては完璧な演技。参加者の中でもひと際目立つ美しい飛込は各国の指導者・選手から絶賛された。宮本は4位とメダルは逃したが彼女も強風の中耐え凌ぎ立派に力を出し切った。1位、2位になった中国の選手でさえも風の影響を受け実力通りの力を発揮できない状況であったが、その中で力を出し切った二人の試合内容はすばらしかった。



さらに、3mMIXシンクロでは西田と宮本が金を獲得する快挙。上位との力の差はほぼ互角。風に打ち勝つメンタルの強さが結果を左右する鍵となった。MIXシンクロにおいては大会期間中最も風が強い競技となり落下や0点演技のペアが続発。西田・宮本が試技する直前の二組のペアが同演技で続けて0点を出す場面もあったが、もろともせず集中しこれまでの最高の演技を披露。日本人初の栄冠に輝いた。



 前述しているとおり厳しい環境から結果の出にくいとされるプエルトリコ大会。その中で金1、銀1、銅1の3つのメダルを獲得できたことに正直ほっとしている。しかし、女子高飛込であと2個のメダルは獲得できたはず。獲れるべきメダルが獲得できなかったことは今後反省すべき点。次回はこの失敗を必ず活かす。

ヘッドコーチ   安田千万樹