世界ジュニア選手権は大会5日目を迎えた。この日はグループA男子1M飛板飛込、グループB男子高飛込、女子3M飛板シンクロが行われた。

グループA男子1M予選には伊藤洸輝(JOCエリートアカデミー)が出場。前半いいスタートだったが中盤に305Cをショートさせる痛恨のミス。また405Cでは板から距離が出過ぎてしまい点数を伸ばすことができず結果は17位。決勝へは進めなかった。
18時から行われた決勝は高難易度の嵐で12名全員が素晴らしいジャンプをした。勝負の差は助走が合うか合わないか、そのあたりのように思えた。
勝ったのは中国のチェン・リンハイ選手で、特に205Cと305Cが素晴らしかった。審判員の前で高さとスピード、鋭い入水を見せつけられると審判員たちは8.5点以上を出さざるを得なかったようだ。なお、表彰台には登れなかったが一番注目を浴びたのはコロンビア選手の種目だろう。彼の種目を紹介すると
107B
205C
305B
405B
5154B
1Mでこの種目である。

2試合目のグループB男子高飛込予選には遠藤拓人(JOCエリートアカデミー)と山本馨(大分DC)が出場。2人とも制限選択飛では水切れのいい演技もありまずまずの出来だったが、自由選択飛に入ると一気に守りの演技に入ったように見えた。入水角度を大きくショートさせる場面が続き、決勝進出のラインに届くことができなかった。ぜひこの失敗を次に生かしてさらなる成長を期待したい。

この試合、決勝ではグループBとあってまだ身体は小さいものの大人顔負けの演技で試合を盛り上げた。
地元の期待の星ルスラン・テノボイ選手は、将来ロシアを代表する選手になるだろうとの声が高い選手だ。キレのある動きと鋭い入水のリップエントリーという泡の出ないノースプラッシュが期待されたが、決勝では勝負に対する力みからか動きに固さが見られ実力を発揮することができなかった。しかしそれでも3位入賞は立派である。
2位にはメキシコのウィラーズ・ランダル選手が入り、ノーミスの演技で会場が大いに湧いた。助走をつけない107B、ノースプラッシュを決めた407C、207C、5253Bは見事で観客を味方につけた。優勝は中国のヤン・リン選手。抱え型がやや開くものの入水は見事でシニアでも十分通用するであろう。


5日目の最後、女子シンクロには15カ国の選手たちが出場した。まだ経験の浅いジュニアだがしっかりとした演技構成でいい演技がたくさん見られた。勝ったのは中国チーム。助走からピタリと息を合わせて圧巻であった。2位には地元ロシア、3位はオーストラリアだった。