東京辰巳国際水泳場では14日、15日の2日間で国際大会代表選手選考会が開かれており、リオデジャネイロオリンピックへの最後の挑戦権が得られるワールドカップ出場を賭けた熱い争いが繰り広げられている。

初日、男子飛板飛込では坂井丞と寺内健(ともにミキハウス)の2人が群を抜いた実力を披露した。
今夏の世界選手権でリオ五輪内定を決めた寺内は、動きのキレに欠いたが安定した演技で2位。優勝した坂井は予選・決勝とも307Cをきっちりと決め、一歩リードした形となった。























優勝した坂井(ミキハウス)






女子高飛込は今回一番注目されていた試合であろう。期待の若手、板橋美波と佐々木那奈(ともにJSS宝塚)、そして、オリンピック2回出場のベテラン、中川真依(石川DC)の実力の差はほとんどなく、予選決勝ともにピリピリした緊張感の中試合が行われた。
勝ったのは15歳の板橋で、109Cを封印して臨んだ戦略が功を奏し、予選をトップ通過。演技順ラストのプレッシャーを見事にはね退けた。公式練習ではずっと笑顔を見せていなかったが、試合後にようやく見せた満面の笑みに彼女の大きな成長を見たように思った。




























2位には予選ではミスがあり3位通過だった16歳の佐々木が決勝ではほぼノーミスの演技をして、後から飛ぶ中川に大きなプレッシャーをかけた。
難易度は低いが演技の完成度は素晴らしい。美しい倒立とノースプラッシュは世界のトップクラスで、この演技をW杯で見せてくれることに期待したい。























インタビューに答える佐々木(JSS宝塚)




女子飛板シンクロでは渋沢小哉芳(セントラルN21)と金戸華(日出高)が順当に勝った。5本の演技を無難にまとめたが、目指す演技にあと一歩というところだろう。
世界で戦うための種目の難易度は十分なので、あとは同調性を上げていきたいところだ。
2020年の東京オリンピックは、開催国にはシンクロの出場権がある。東京大会まであと5年弱の間に強いシンクロチームを作り、海外に出て経験を積ませることが必要になってくる。











左から金戸(日出高)と渋沢(セントラルN21)