3月26日、27日と新潟県長岡市にあるダイエー・プロビス・フェニックスプールに於いて全国JOCジュニアオリンピックカップ春季大会が行われた。
この大会は昨夏行われたジュニアオリンピック夏季大会の上位12名に出場資格が与えられ、試合は1M飛板飛込で競う。練習環境の都合からエントリーを見合わせるチームもあり、全体的に参加人数の少ない試合となった。

初日は女子グループD(9歳〜11歳)からスタート。身体が小さな選手が多かった中、佐々木音華(米子DC)がキレのある素晴らしい演技をした。全ての演技をほぼノーミスで決めて2位に34点近い差をつけて優勝。女子の最優秀選手賞にも輝いた。

●女子最優秀選手賞の佐々木音華●



●女子グループDの入賞者たち●





第2試合は男子グループC(12歳〜13歳)。ここでも小柄な選手が多い中、大竹玲央(群馬DC)がしっかりした骨格を生かした高さのあるジャンプを見せた。ジャンプの迫力に大きな拍手が送られた。

●男子グループCで入賞した選手たち●






第3試合は女子グループB(14歳〜15歳)。ここでは宮本葉月(高知DC)の飛板の使いかたが光っており、危なげなく優勝した。今後の3M飛板での活躍が楽しみだ。
このグループは過体重気味の選手が目立った。この課題は日本の女子選手全体の課題なのかもしれない。

●女子グループB3位までの入賞者●




大会2日目は男子グループDからスタート。ここでは伊熊扇李(トビウオJrDC)が夏季大会に引き続き圧巻の演技を見せた。ベストスコアには届かなかったものの2位に81点以上の差をつけ、1本飛ばなくても楽に優勝できた内容であった。夏季大会に引き続き、今大会の男子最優秀選手賞も決めた。今後の成長に大いに期待したい。

●男子最優秀選手賞の伊熊扇李●



●男子グループDの入賞者たち●





2日目第2試合は女子グループC。ここでは金戸凜(KANETO DC)が助走のばらつきはあったものの、美しい入水を見せ優勝。今後は筋力をつけて難易度を上げていくことが課題だろう。2位に入った前田花奈(米子DC)はスピードを生かした板踏みが光っていた。2人ともエリート小学生から卒業し春からは中学生。シニアの試合デビューが楽しみだ。

●女子グループCの入賞者たち●






最終試合は男子グループB。身体が大きく高さのある演技が繰り出され、最終試合にふさわしかった。
優勝したのは遠藤拓人(JOC  EA)で、ナショナルBチームの中秀太郎(石川DC)をかわしての勝利は素晴らしかった。得意の制限選択飛で中に食らいつき、305Cでは少しオーバーしたものの大きなミスをせず、成長が見られた。2位となった中の高さのある演技は定評があり、彼が飛ぶ時には何人もが動画を撮る姿が印象的であった。

●男子グループB3位までの入賞者●





大会を終え、次の選手とチームが表彰を受けた。

●男子最優秀選手賞→伊熊扇李(トビウオJrDC)
●女子最優秀選手賞→佐々木音華(米子DC)
●男子優秀選手賞→遠藤拓人(JOC  EA)
●女子優秀選手賞→宮本葉月(高知DC)

●団体優勝チーム→石川DC
      準優勝チーム→群馬DC


今大会で平成27年度の主要大会が全て終了しました。大会関係者の皆さま、ありがとうございました。

選手たちは4月からは学年が1つ上に上がり、新たな環境で次の目標へと進むことになります。自分の進むべき道を見据え、目標を、夢をつかむために、これからも大きな翼を羽ばたかせてくれることでしょう。
道はTOKYO 2020へ。そして2024へ。
お疲れ様でした。